食生活で気を付けるポイント
中性脂肪値が高い原因は、偏った食事にあります。
食事をきっちりコントロールできれば良いのですが、どうしても事情があって外食が多かったり、なかなか自炊ができなかったりということもあるでしょう。
そんな中でも取り入れやすい、中性脂肪値を下げるために効果的な食事で気を付けるポイントをご紹介します。
選ぶなら「こってり洋食」ではなく「ヘルシーな和食」
中性脂肪が増える要因として「食事の西欧化」が挙げられています。
たとえば朝食。これまでは「焼き魚、海苔、漬物、味噌汁に白米」などのヘルシーで健康的な内容のものでしたが、西欧化が進み、ハムやベーコン、ソーセージなどの肉料理にオムレツなどの卵料理、そしてバターやジャムを塗ったトースト、などの西洋風の朝食も多くなってきています。
しかし、ハムやベーコン、ソーセージ、バター、チーズなど、動物性脂質の多い食品は中性脂肪を増やすもとになります。
また、西洋の料理には油をたっぷり使ってフライにしたり、塩分が高めのソースを合わせたりすることが多く、エネルギー量も高めです。
中性脂肪値が気になるのであれば、自宅でとる食事はできるだけ和風のものに変え、外食時はできるだけ洋食よりも和食のメニューを選ぶようにしましょう。
「ベジファースト」を意識する
食事の内容だけではなく、食べる順番も大切です。
心掛けるのは「ベジファースト」、つまり「野菜から食べる」ということ。
食物繊維の豊富な野菜から先に食べることで、糖質の体への吸収をゆるやかにしてくれます。
また、嚙み応えのある野菜をよく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、その後の食べ過ぎを防ぐこともできます。
おすすめ調理方は「焼く>炒める>揚げる」
料理を作る時にも注意したいポイントがあります。
たとえば「揚げる」と「焼く」では、使用する油の量も違いますし、完成した料理の脂質の量も異なります。
油を使って素材を調理する時は、「焼く」→「炒める」→「揚げる」の順番で油が増え、それに伴って脂質やエネルギー量も増えていくことを覚えておきましょう。
イワシ缶、サバ缶などの魚の缶詰を取り入れる
中性脂肪対策に効果的な「EPA」や「DHA」は、魚の油に含まれています。
しかし酸化にとても弱く、加熱するとほとんど流れ出てしまうため、刺身などの生の状態で食べるのが推奨されています。
とはいえ毎日新鮮な魚を調達するのは難しいですし、コストもかかってしまいます。
そこで活用したいのが、魚の缶詰。
魚の缶詰は、1缶で1日分の「EPA」「DHA」が摂れることが多く、数々の健康番組で取り上げられて大ブームになりました。
調理も必要ないので、手軽に取り入れられておすすめです。
お肉を使う時は、部位をえらぶ
バラ肉やロース肉は確かにうま味の強い部位ですが、そのぶん、脂質やエネルギー量も高めです。
ときどき食べる程度なら構いませんが、日頃続けて食べるのであれば、ヒレ肉やモモ肉、ささみなどを選びましょう。
また、鶏肉を食べる時は、皮や脂身を取り除いてから使うと、さらにヘルシーになります。
白米ではなく玄米を選ぶ
白米とは、玄米からすべての「糠」を取り除いたものです。
この取り除いた「糠」にはビタミンB群を主とするビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
また、玄米は白米に比べて食物繊維を豊富に含んでおり、この食物繊維が、
結果として、糖質が中性脂肪に変わる量を減らしてくれるため、中性脂肪値が高い方は玄米を主食にするのがおすすめです。
定食屋さんの中には、白ご飯と雑穀ご飯を選べるお店もあります。その時は迷わず雑穀ご飯を選びましょう。
また、最近はコンビニエンスストアで売っているおにぎりでも、お米の種類が選べるものが増えてきたので、上手に活用しましょう。